デジタル社会への転換に伴い、最も大きな影響を受けているのがマイナンバー制度だ。デジタル庁が牽引するマイナンバーカード一体化プロジェクトにおいて、通名の扱いは避けて通れないテーマとなった。制度導入初期には、デジタル大臣を務めた河野太郎氏らの主導のもと、マイナンバーカードへの通名併記に関する運用指針やシステム改修が議論された。
現在、マイナポータルを介した各種行政手続きや健康保険証との一体化が進む中で、システム上の氏名データ参照は厳密さを増している。マイナンバーカードの表面には通名を表示できる仕組みが整えられたものの、裏面のICチップ内部データとの整合性維持には高度なデータ連携が必要とされる。デジタル化の波は、これまで曖昧に処理されてきた「通名と本名の紐付け」をシステム的に明確化させる方向へと舵を切った。