技術的な真相が明るみに出るにつれ、ネット掲示板やTwitter(現X)、技術系コミュニティでは警察と自治体に対する激しい批判が巻き起こりました。「1秒1アクセスで逮捕されるなら、日本中のWebブラウジングが犯罪になる」「バグだらけのシステムを納品した側ではなく、利用者が逮捕されるのは理不尽だ」という怒りの声が瞬く間に拡散したのです。
セキュリティ専門家の高木浩光氏をはじめとする有志エンジニアは、ブログや公開検証記事で詳細なログ解析データを公表。朝日新聞やIT系専門メディアがこの検証結果を取り上げたことで、世論は「サイバー犯罪の摘発」から「警察のサイバー捜査の暴走と不当逮捕」へと完全に反転しました。
結果として名古屋地検岡崎支部は、勾留期限満了となる2010年6月14日に男性を起訴猶予処分とし釈放しました。起訴は免れたものの、「嫌疑なし(無罪)」ではなく「罪の成立を前提としつつ起訴を見送る」という処分内容であったため、IT業界には強いしこりと「いつ誰が理不尽に逮捕されるかわからない」という深刻な萎縮効果が残ることになりました。