2026年春、東京・臨海副都心エリアの一角に、奇妙な人だかりができていた。観光客の視線の先にあるのは、全高約15メートルの茶色い巨体。機動戦士ガンダムに登場するジオン軍の隠密作戦用モビルスーツ「アッガイ」だ。しかも、直立しているのではない。膝を抱え、ちょこんと地面に腰を下ろしている。
このパブリックアートプロジェクトは、公開と同時にSNSで瞬く間に拡散された。訪れた人々は一様に「デカいのに可愛い」「哀愁がすごい」と口にし、スマートフォンを向ける。殺伐とした都市のビル群の狭間で、体育座りをする巨大ロボットの姿は、シュールでありながら奇妙な安らぎを人々に与えている。