1993年の着工から幾度となく延期を繰り返してきた六ヶ所再処理工場。建設費は当初想定の数倍に膨らみ、膨大な規制審査と安全対策の追加工事が積み重ねられてきた。2026年現在もなお、完全稼働へのハードルは決して低くない。
「技術的なハードルだけではない。規制当局とのやり取りや機器の経年劣化対策など、現場では日々目に見えない摩擦が起きている」――エネルギー業界の分析家はそう語る。ウランとプルトニウムを抽出し、再びMOX燃料として再利用するこのシステムは、かつて資源小国日本の「夢のシステム」と謳われた。しかし、安全基準が著しく厳格化した現代において、その実現には極めて緻密な運用と圧倒的なコストが求められている。