昭和から平成初期にかけて、お茶の間の夜を彩ったのは数々の心霊番組だった。日本テレビ系列の『木曜スペシャル』は、圧倒的なスケールとドキュメンタリータッチの演出で視聴者を釘付けにし、夏休みのお昼の定番『あなたの知らない世界』は、身近に潜む怪異の恐怖を日常に持ち込んだ。オカルトというジャンルが社会現象として花開いた時代である。
フジテレビをはじめとする各局もこぞって特番を組み、視聴率レースは熾烈を極めた。スタジオに張り詰める緊張感、おどろおどろしいBGM、そして専門家の解説。視聴者は恐怖に慄きながらも、画面から目を逸らすことができなかった。宜保愛子の登場は、こうしたオカルト番組の熱量を頂点へと押し上げる決定的な原動力となったのである。