タトゥーの感染リスクは、施術後の皮膚から侵入する雑菌だけにとどまりません。施術環境が不衛生な場合、血液を介して体内深部に侵入する重大な感染症リスクが存在します。特に注視すべきはB型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、そしてHIVなどの血液媒介感染症です。
過去にはタトゥー施術における針の使い回しや、インク容器の共用によってウイルス性肝炎の集団感染が発生した事例が存在します。現代のプロフェッショナルなスタジオでは徹底した衛生管理が基本ですが、違法な無許可スタジオや個人間での安易な施術では、いまだにずさんな管理が行われているケースが報告されています。肝炎ウイルスは感染しても初期症状が乏しく、何年もかけて慢性肝炎から肝硬変、肝がんへと進行するリスクを孕んでいます。
安全を確保するためのタトゥー感染症の予防対策として、施術前にスタジオの衛生基準を必ず確認しましょう。信頼できるスタジオは以下の衛生管理を徹底しています。
- 針・インクキャップ・手袋の完全ディスポーザブル(使い捨て):施術ごとに新品を開封し、使用後は医療廃棄物として処理している。
- 医療用オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)の設置:使い捨てできないグリップなどの器具を高圧高温で完全に滅菌処理している。
- 施術環境のバリアフィルム保護:マシン本体やコード、作業台を使い捨てのビニールで完全に覆っている。