日本の広告界において、動物がこれほど長期間にわたってシリーズの主役を務め、企業ブランドの「顔」として定着した例は極めて稀です。カイくんが残した功績を整理すると、以下の3点に集約されます。
第一に、「声優×タレント犬」の完全な融合です。北大路欣也さんの威厳ある低音ボイスと、カイくんの首をかしげたりじっと見つめたりする愛らしい演技が合致し、実写とアフレコの新しいエンターテインメント様式を確立しました。
第二に、北海道犬という日本犬種の認知度向上です。当時、柴犬や秋田犬に比べて一般的な知名度がやや低かった北海道犬の凛々しさと忠誠心を、カイくんが全国のお茶の間に広く知らしめました。
第三に、家族愛とユーモアを象徴するアイコンの確立です。人種や種族を超えた「白戸家」というユニークな家族像の中心にカイくんがいたからこそ、10年以上にわたるロングランシリーズの基盤が築かれました。