過去の壮大な犯罪史を振り返れば、現代の詐欺の手口にも共通するパターンが見えてくる。史上最大級の投資詐欺として知られるバーナード・マドフの事件では、元ナスダック会長という圧倒的な権威と「選ばれた者しか投資できない」という心理的演出により、長年にわたり世界中の富裕層や機関投資家を騙し続けた。
また、映画の題材にもなったジョーダン・ベルフォートによる格安株の強引な電話営業手法は、人間の強欲と焦燥感を徹底的に突く心理戦の典型例だ。当時、米国証券取引委員会(SEC)をはじめとする当局の監視の目をかいくぐり、市場を乱高下させた彼らの手法は、メディアや伝達手段を変えながら、現代のサイバー投資詐欺へと脈々と受け継がれている。