石川勝氏のキャリアは、テクノロジーと人間心理の交差点を開拓し続けてきた軌跡そのものです。工学的なバックグラウンドを持ち、先端技術を一般社会の体験へと翻訳するプロジェクトを数多く手掛けてきました。
大学卒業後、日本アイ・ビー・エム(日本IBM)にてエンジニア・ITコンサルタントとしてのキャリアをスタート。論理的なシステム思考とデジタル技術への深い知見を培った後、2001年の日本科学未来館の立ち上げに参画しました。同館のシンボル展示である「インターネット物理モデル」の企画・開発を主導し、抽象的な通信の概念を巨大な球体装置で可視化した展示は、国際的にも極めて高い評価を獲得しました。
その後、2015年ミラノ国際博覧会日本館の展示基本構想に関わるなどグローバルな舞台へ進出。東京大学大学院情報学環特任准教授などを歴任して後進の育成にあたりつつ、自ら合同会社シンク・エクスペリエンスを設立して代表に就任しました。現在も複数の先端技術企業や自治体のDX・都市構想アドバイザーを務めるなど、官民学を横断する重責を担っています。