「子育てしやすい村」というブランディングは大きな功を奏した。一時期は年少人口の割合が全国トップクラスとなり、地方自治の奇跡とまで称賛された。だが、急激な人口流入は同時に、旧来のコミュニティと新住民とのギャップを生み出す結果ともなった。
地元で生まれ育った住民と、利便性を求めて引っ越してきたファミリー層。自治会の運営や行事への参加をめぐり、小さすぎる村だからこそ摩擦が表面化しやすい一面もあった。「静かな暮らしを求めてきたが、地域の付き合いの濃さに戸惑うこともある」と、最近移住した30代の住民は本音を漏らす。