日本のテレビドラマ史において、言葉の刃をエンターテインメントの極致へと高めた金字塔といえば、フジテレビ系列で放送された『リーガル・ハイ』だろう。堺雅人演じる弁護士・古美門研介が吐き捨てるマシンガン論破は、当時の視聴者を完璧にノックアウトした。
「醜さを愛せ」と言わんばかりの徹底したリアリズムと、人間臭い欲望を肯定するダークコメディの手法。正義や絆という美辞麗句を鮮やかに粉砕する彼の長台詞は、既存のドラマが描いてきた道徳観を心地よく裏切ってみせた。超一流の脚本家が紡ぎ出した一言一言は、放送から年月が経った現在でも、言葉の力を象徴する名シーンとして語り継がれている。