ホームに降り立つと、甘辛い醤油の芳醇な香りが鼻腔をくすぶる。1892年(明治25年)創業の老舗「中央軒」が手がける名物「かしわうどん」だ。日本初の立ち食いうどん店とされる説もあり、ホーム上でサッと一杯を啜るスタイルは、多忙な旅人や通勤客の小腹を満たしてきた。
じっくりと煮込まれた鶏肉の旨味と、出汁が効いたスープ、柔らかめの麺が絶妙に絡み合う。サッカー観戦の前後に暖簾をくぐるサポーターも多く、単なる駅そばの域を超えた食文化として定着している。鳥栖を訪れたなら絶対に外せない、隠れた名物グルメの代名詞だ。