「自分は直接お酒を飲ませていない」「隣で見ていただけ」という弁明は、法廷では通用しません。近年の飲み会死亡の裁判判例では、飲酒の場を主導した者だけでなく、危険を認識しながら放置した同席者の法的責任が厳しく追及される傾向が定着しています。
泥酔して自力歩行や意思表示ができない状態の仲間を介抱せず放置して死亡させた場合、保護責任者遺棄致死罪(刑法218条・219条)に問われる可能性があり、有罪となれば2年以上の有期懲役という重刑が科されます。また、飲酒を煽った行為や見張り義務違反に対して過失致死罪が適用されるケースも存在します。
刑事責任にとどまらず、民事上の損害賠償責任も極めて甚大です。過去の判例では、コール強要を行った学生やサークルの幹部、さらには介抱を怠った同席者らに対し、共同不法行為(民法719条)として数千万円から1億円を超える損害賠償命令が下された実例が複数あります。一瞬の悪ノリの代償として、自らの将来と莫大な経済的責任を背負うことになる現実を直視しなければなりません。