かつては数百億円規模と言われたカプセルトイ市場は、いまや千億円規模を突破し、なお拡大を続けている。この驚異的な成長を牽引しているのは、有名アニメのキャラクターグッズだけではない。「誰が企画を通したのか」と耳を疑う奇妙なアイテム群だ。一般社団法人日本カプセルトイ協会の代表理事を務める小野尾勝彦氏も、この市場の変貌と熱量についてメディアで度々言及している。
従来の子供向け玩具という枠組みを超え、独自のサブカルチャーとして大人たちが面白がる現象が当たり前になった。なぜ人々は、何の役にも立たない小さな物体に数百円を投じるのか。そこには、都市生活者の日常に一瞬の笑いと非日常をもたらす、現代特有の心理的メカニズムが隠されている。