では、なぜ全面終了ではなく「西日本限定」という形を選んだのでしょうか。その答えは、生産効率の最適化と地域ごとの支持率にあります。
かつてカールは全国5カ所のグループ工場で分散生産されていましたが、市場縮小に伴い、愛媛県松山市にある「四国明治 松山工場」の1拠点へ全ラインを集約しました。松山工場は最新鋭の設備と効率的な稼働体制を備えており、ここから無理なく安定供給できる物流網を逆算した結果、関西・中四国・九州を中心とする西日本エリアが選定されたのです。
加えて、味覚の親和性も見逃せません。関西圏を中心とする西日本市場では、昆布や魚介のダシを効かせた「カール うすあじ」が圧倒的な支持を獲得しており、東日本に比べてブランドロイヤルティが極めて高い状態を維持していました。地域を絞ることで物流コストを抑制しつつ、コアなファン層に向けて確実に利益を出すビジネスモデルへと舵を切ったのです。
なお、ラインナップも整理され、現在は定番の「カール チーズあじ」と「カール うすあじ」の2種類に特化。「カレーあじ」や「小袋タイプ」などの派生商品は、この集約のタイミングで惜しまれつつ生産終了となりました。