役者としての現在地も見逃せない。反町隆史は『相棒』シリーズでの冠城亘役を経て、近年では大人の色気と人間味を併せ持つ重厚な主演作を次々と手中に収めている。
一方の松嶋菜々子も、かつての『やまとなでしこ』や『家政婦のミタ』で見せた圧倒的なヒロイン像から、深みのある母親役、さらには物語全体を締めくくるキーパーソンへと見事なシフトを果たした。
若さに固執せず、加齢をそのまま役柄の深みへと変えていく。目元のシワひとつ、声の揺らぎひとつに人生の重みを込める演技力。50代を迎えた二人の役者魂は、日本のエンタメ界においてもはや代替不可能な領域に達している。