藤本氏の証言において最も世界を驚かせたのは、当時はまだ存在すら曖昧だった幼少期の金正恩に関する詳細なエピソードだった。他の兄弟たちを押しのけて見せた鋭い観察眼、権力者としての片鱗、そして父親譲りの強烈な気性。宮殿の庭で共に遊んだ日々の記憶は、後に最高指導者へと上り詰める若き継承者の素顔を正確に捉えていた。
多くの専門家が長男や次男の後継を予想するなか、藤本氏だけは一貫して三男の資質を指摘し続けていた。まさに食卓の傍らで目撃した日常の小さな仕草や親子の対話の中に、未来の権力継承の萌芽が隠されていたのだ。