動画の倍速再生や短時間でのタスク処理など、「タイムパフォーマンス(タイパ)」の最大化が叫ばれて久しい。しかし、効率の追求に追われた結果、私たちは「じっくり味わう」という感覚を失いかけていたのかもしれない。
今人気を集めているスポットでは、お茶を一杯淹れるのに10分以上かけるような体験が提供される。茶葉が湯の中でゆっくりと開き、香りが立ち上る様子を眺める。そんな、一見すると効率とは真逆の行為にこそ、贅沢の本質が宿っているのだ。効率化を極めた時代だからこそ、無駄を楽しむ余裕が人間の心には必要なのだろう。