花巻の食文化を語るうえで、創業1923年の歴史を誇る「やぶ屋花巻総本店」は外せない。宮沢賢治が「サイダーと天ぷらそば」を注文した店としても有名で、現在も当時のメニューをそのまま楽しめる。もちろん、かけ声とともにテンポよく蕎麦が投げ込まれる伝統のわんこそばも健在だ。給仕との掛け合いは、単なる食事を超えたエンターテインメント体験と言っていい。
一方で、昭和レトロな雰囲気を色濃く残す「マルカンビル大食堂」も圧巻の人気を誇る。名物の10段巻き巨大ソフトクリームは箸を使って食べるのがお約束だ。さらに、割り箸で崩しながら食べるナポリカツなど、他では味わえないソウルフードが目白押し。地元住民と観光客が同じ空間で笑顔を交わす景色には、どこか懐かしく温かい温もりが宿っている。