標高約2,000メートルに位置する気象条件がもたらす最大の奇跡、それが眼下に広がる壮大な雲海だ。現地での継続的な取材と気象データの分析によれば、雲海との遭遇率は季節によって大きく変動する。特に狙い目なのは、昼夜の寒暖差が激しくなる秋(9月下旬〜11月上旬)と春(4月中旬〜5月)だ。この時期の早朝、風が穏やかで前日に適度な湿度があった場合、雲海遭遇率は50%を超える。
夏場(6月〜8月)の発生率は20〜30%程度まで落ち込むものの、雨上がりの早朝には幻想的な川霧状の雲海が現れる。山頂にたたずむ車山気象レーダー観測所の白色ドームが、雲の海からぽっかりと顔を出す光景は圧巻の一言。最もおすすめの撮影・観賞時間は午前5時30分から7時直前まで。太陽が登り切ると気温の上昇とともに雲が消散するため、夜明け前の到着が必須となる。