大学2年次の終わりに差し掛かる頃、専攻の決定という大きな節目が訪れた。佳子さまが選ばれた道は、心理学専攻であった。
選択の根底にあったのは、人間の心の動きや対人関係のダイナミクスに対する深い探求心だ。心理学は単なる抽象概念の学問ではない。実証的なデータの収集と分析、高度な統計処理が求められる理知的かつ繊細な分野である。佳子さまは実験や実習にも熱心に取り組み、夜遅くまで研究室の灯りをともす姿が頻繁に目撃された。
人の心に寄り添う姿勢。それは現在、障害者支援やダンス文化の振興など、多岐にわたるご公務の中で鮮やかに結実している。学問として修められた知見が、現在の言葉や佇まいに深い説得力を与えているのは間違いない。