なぜ、デジタルネイティブのZ世代が、半世紀近く前の服にこれほど惹かれるのか。その根底には、SNS社会に対する密かな疲弊と反発がある。
TikTokやInstagramのアルゴリズムによって、現代のトレンドは世界中で均一化された。どこへ行っても同じようなトレンド、同じようなシルエットのファストファッションが溢れている。そんな時代だからこそ、80年代のDCブランドが持っていた「他人にどう思われようと、自分の好きを貫く」という狂気的なまでのこだわりが、強烈な自我の解放として響くのだ。「誰かと同じ格好をしたくない」という若者の叫びに、半世紀前の服が見事に応えている。