環境負荷の低減とコストパフォーマンス、そしてハイパワー。この一見矛盾する要素を高度に融合させた推進システムが、同機の核心部分だ。
第1段・第2段に採用されているYF-100エンジンは、無毒で取り扱いやすいケロシン(灯油)と液体酸素を燃料とする。かつての有害な非対称ジメチルヒドラジン系燃料からの全面的な脱却は、発射作業員の安全性を飛躍的に高めただけでなく、打上げ準備コストの大幅な削減をもたらした。一方で、高高度へ到達した後の最終的な軌道変更を司る第3段には、比推力に優れるYF-75D液化水素・液化酸素エンジンが鎮座する。この高効率な2層構えによって、過酷な深宇宙や高度なGTOへの緻密なアプローチが可能となった。