かつてキー局のアナウンサーといえば、定年まで勤め上げるか、あるいは結婚を機に寿退社するのが王道ルートだった。しかし、今のタイムラインはまったく異なる。入社わずか3〜5年でのスピード退社が日常茶飯事となっているのだ。
背景にあるのは、局内の閉塞感と「個人の市場価値」の最大化だ。テレビ局の制作予算が削られる中、若手アナに回ってくるのは定型的なナレーションや、短い情報番組のコーナー担当ばかり。一方で、スマートフォンの画面の向こうでは、同世代のインフルエンサーが自由に表現し、莫大な影響力と収入を得ている。このコントラストが、若き才能たちを「このままでいいのか」という焦燥感へと駆り立てるのだ。