ドライバーが見落としやすい最大の落とし穴の一つが、歩道と車道を区切る「縁石」や道路端に引かれた路面ペイントです。道路標示は標識と同じ法的効力を持ち、たとえ頭上に円形の標識柱が立っていなくても、足元のペイントだけで違反が成立します。
道路標示における黄色実線と黄色破線には、明確な区分が存在します。
- 黄色の破線(ペイントが点線状):「駐車禁止」を示します。標識の斜線1本と同等の規制であり、人の乗り降りや5分以内の荷物積み下ろし(停車)は認められますが、車両を放置したり長時間の荷待ちを行ったりすることはできません。
- 黄色の実線(途切れのない連続線):「駐停車禁止」を示します。標識のバツ印と同等であり、車両をわずかでも止める行為そのものが禁止されます。人の降車であっても足元が黄色実線であれば即座に違反となります。
- 白色の実線や破線:路側帯や車道外側線を示す白線の場合、それ単体で駐車禁止を意味することはありません(路側帯の幅に応じた駐停車方法の規定は別途適用されます)。
さらに見落としてはならないのが、標識やペイントが一切存在しない道路であっても、道路交通法第44条および第45条によって一律に駐車や停車が禁止されている「法定駐停車禁止場所・法定駐車禁止場所」の存在です。
- 駐停車禁止場所(道交法第44条):交差点、横断歩道、自転車横断帯およびそれらの端から前後5メートル以内の場所。踏切の前前後10メートル以内、坂の頂上付近や勾配の急な坂、トンネル内、軌道敷内、安全地帯の左側10メートル以内など。
- 駐車禁止場所(道交法第45条):駐車場の出入口から3メートル以内、道路工事の区域の側端から5メートル以内、消防用機械器具の置場や消防水利の側端から5メートル以内、火災報知器から1メートル以内、道路の右側に3.5メートル以上の余地が取れない場所(無余地駐車)。
現場で標識を探して「標識がないから止めても平気だ」と判断するのは極めて危険です。交差点の角や横断歩道の直前直後は、標識の有無に関わらず法律そのものによって駐停車が一切禁じられています。