深夜の外食市場が力強い復調を見せている。一時は「深夜営業の完全消滅」すら囁かれた外食産業だが、一般社団法人日本フードサービス協会が発表する市場動向データを紐解くと、深夜時間帯の客足と売上高は着実な右肩上がりを描いている。背景にあるのは、生活様式の不可逆な多様化と夜間労働者の増加、そして世界的な観光客の流入だ。
深夜に開いている店を求める声は根強かった。だが、これまでのビジネスモデルでは人件費と光熱費の高騰を吸収しきれなかった。転換点となったのは、セルフレジや配膳ロボット、モバイルオーダーの標準化である。最小限のスタッフで安全かつ効率的に厨房とフロアを回す仕組みが完成したことで、深夜帯の採算ラインが劇的に改善した。暗かった夜の街に再び看板の灯がともり始めている。