かつての日本球界には「野球選手に過度な筋力トレーニングは不要」という根強い偏見が存在した。その常識を真っ向から打ち破ったのが彼だった。プロ入団当初は線が細かった男が、緻密なウエイトトレーニングと食事改革によって球界屈指の長距離砲へと変貌を遂げたプロセスはあまりにも有名だ。
37歳にしてキャリアハイとなる40本塁打、125打点を記録した事実は、加齢に対するアスリートの限界突破モデルとして今なお語り草となっている。年齢を言い訳にせず、自らの身体と向き合い続ける姿勢は、現代のベテラン選手たちにとっても変わらぬモチベーションの源泉だ。