美術室の机の上に並ぶのは、絵の具だけではない。3Dモデリングソフトが起動したPCと、伝統的なろくろが同居している。生徒たちは自らデザインした器をデジタル上で設計し、それを地元の窯元の協力を得て実際の粘土で形にする。デジタルとアナログの境界線を軽々と飛び越える授業が、日常的に行われているのだ。
「最初は難しかったけど、頭の中のイメージがそのまま形になるのが面白い」と語る中学2年生の表情は明るい。単なる座学ではない。手を動かし、失敗し、地域の大人の知恵を借りる。このプロセスそのものが、彼らの探究心を刺激している。