だが、近年この美しい景観を根底から揺るがす深刻な事態が起きている。海外から飛来・侵入した体長わずか1ミリ程度の外来害虫、デイゴヒメコバチによる被害だ。ハチが新芽や葉に卵を産み付けることで瘤(こぶ)が形成され、樹木全域の発育が阻害されて枯死に至るケースが相次いだ。
一時期は県内の大木が次々と倒木や伐採に追い込まれ、「このままでは沖縄から真っ赤な花が姿を消してしまうのではないか」という強い危機感が広がった。樹齢百年のシンボルツリーすら害虫の猛威に晒され、地域の風景が一夜にして一変する光景は、島の人々に大きなショックを与えた。