この展示館を唯一無二の存在にしていたのは、そのあまりにも偏ったキャラクターのセレクションだ。キリストの「最後の晩餐」の横に、なぜかジミ・ヘンドリックスやフランク・ザッパ、プログレッシブ・ロックの巨匠たちが並んでいた。このカオス極まりない配置は、当時の音楽ファンにとっても聖地巡礼の対象となっていた。
特にロックファンにとって、輸入盤のレコードジャケットでしか見たことがない伝説のアーティストたちが、等身大の立体として目の前に現れる衝撃は計り知れなかった。インターネットがない時代、それは世界と繋がる数少ない窓の一つだったのだ。