2026年春のパリ・ファッションウィーク。会場前のストリートでカメラマンたちのフラッシュを一身に浴びていたのは、名だたるトップモデルでもハリウッドセレブでもなかった。ヴィンテージの振袖にオーバーサイズのレザージャケットを羽織った彼女が姿を現した瞬間、現場の空気は一変した。
「和服をカチッと着こなす美しさも素晴らしい。でも、毎日Tシャツを着るように着物を楽しんだっていいはず」。かつてインタビューでそう語っていた言葉通り、彼女のスタイルには堅苦しさが一切ない。帯の結び目をあえて崩し、インナーにはストリートブランドのパーカーを差し込む。その絶妙な崩し加減が、海外の有名ファッション誌のジャーナリストたちの心を射止めたのだ。