斉藤壮馬の真骨頂と言えば、観客を煙に巻くようなミステリアスで知的な役柄だろう。『ヒプノシスマイク』の作家・夢野幻太郎が見せる「嘘か真か分からない」軽妙な語り口。そして『憂国のモリアーティ』のウィリアム・ジェームズ・モリアーティで見せた、理想のために手を汚す冷徹かつ気高きダークヒーローの演技がそれを象徴している。
いずれのキャラクターにも共通するのは、言葉の裏に隠された膨大なバックボーンを感じさせる「知性の重み」だ。うわべだけの演技では決して表現できない、キャラクター自身の深い思考回路が、彼の声音を通してストレートに伝わってくる。