角界を去った彼が弟子入りを志願したのが、昭和・平成の落語界を大爆笑で席巻した故・三遊亭圓歌だった。厳しい修行生活を乗り越え、芸の真髄を叩き込まれたことで、噺家としての才能が開花していく。
師匠ゆずりの歯切れの良いテンポと、自身の大相撲時代の体験が見事に融合して生まれたのが、代表作『支度部屋の力士たち』だ。普段は決して見ることのできない大相撲の舞台裏、緊張と滑稽さが同居する力士たちの生々しいやり取りを描写したこの創作演目は、瞬く間に寄席の大人気ネタとなった。実体験に裏打ちされたリアリティと容赦のないギャグの炸裂は、他の追随を許さない。