気象庁の発表によると、事件当日の夕刻、栃木県内は大気の状態が極めて不安定となり、発達した積乱雲が宇都宮市上空を急襲した。猛烈な下降気流「ダウンバースト」が発生したと見られ、最大瞬間風速は35メートルを超えた。わずか15分ほどの間に、視界を遮るほどの激しい雨と雹が街を叩きつけた。
風の影響を真っ向から受けたのが、建設から数十年が経過した沿道の街路樹や歴史ある神社の境内に立つ巨木たちだった。長年、市民の目を楽しませてきた緑のシンボルが、暴風によってひとたまりもなく根元からなぎ倒された。折れた枝が建物や車両の窓ガラスを割る被害も相次ぎ、街は一瞬にして足止めを喰らった状態に陥った。