本作が「4回泣ける」と謳われた背景には、各エピソードを担う役者陣の圧倒的なリアリティと感情表現があります。
第1話:波瑠×林遣都|プライドが邪魔をした「幼馴染の恋」
幼い頃からの腐れ縁で、互いに想い合いながらも「女友達」「男友達」の枠を破れなかった二美子と五郎。五郎が米国のIT企業への転職を告げた際、素直になれず冷たく突き放してしまった二美子は、過去へ戻り当時の喫茶店で五郎と再会します。
波瑠さんの見せる強がりと後悔の涙、そして林遣都さんの不器用ながら一途な告白シーンは、若年層を中心に「言葉にしなければ伝わらない切なさ」として強い共感を呼びました。
第2話:薬師丸ひろ子×松重豊|記憶を失う夫と受け止める妻の「究極の純愛」
若年性認知症の進行により、長年連れ添った妻・佳代の顔も名前も忘れ「看護師さん」と呼ぶようになってしまった房木。佳代は夫の病変を受け入れられず距離を置いていましたが、過去に戻り、まだ記憶があった頃の房木から1通の手紙を受け取ります。
手紙に記されていたのは、「もし記憶を失っても、君が私の妻だと名乗り続けてほしい。もう一度、君に恋をしたいから」という切実な願いでした。松重豊さんの戸惑いを含んだ表情と、薬師丸ひろ子さんのあふれ出る愛情と覚悟の演技は、全世代の涙を誘うハイライトです。
第3話:吉田羊×松本若菜|取り返しのつかない別れと「姉妹の絆」
実家の老舗旅館を嫌い東京でスナックを開いた八絵子のもとへ、妹の久美は何度も「実家に戻ってきて」と手紙を届けに訪れていました。八絵子は久美を避け続けていましたが、ある日、久美は帰路の交通事故で急逝してしまいます。
過去に戻り、生前の久美と対面した八絵子。妹が自分を責めるどころか、姉の自由を誰よりも応援し、実家を継いだのも姉への憧れだったと知ります。吉田羊さんが見せた慟哭と、松本若菜さんの透明感あふれる笑顔のコントラストが、喪失の痛みを鮮烈に描き出しました。
第4話:有村架純×石田ゆり子|母の愛を知り「自分を許す」旅
幼少期、母・要が「すぐに戻る」と言って過去へタイムリープしたきり席で幽霊になってしまったことから、「自分は母に捨てられた」という深い罪悪感とトラウマを抱えて生きてきた数。新谷との交際を経て新しい命を授かった数は、新谷の淹れたコーヒーで過去へ飛び、母と対話します。
そこで明かされたのは、要が不治の病で余命わずかであり、「娘と少しでも長く同じ時を過ごしたい」という一心でタイムリープを試みたという真実でした。有村架純さんと石田ゆり子さんによる魂の対話は、母娘の確執の解消と自己肯定の獲得を見事に結実させています。