インターネットの掲示板やSNSでは、双生児に関する様々な俗説や誤解が飛び交っています。情報収集の際に混同しやすい3大トピックの真相を検証します。
誤解1:「男女の一卵性双生児」は普通に存在する?
医学的な基本原則として、一卵性双生児は必ず同じ性別(男児同士または女児同士)になります。性別は受精時に精子が持つ性染色体(XまたはY)によってXY(男)またはXX(女)と確定するため、それが分裂した一卵性双生児の性染色体は同一だからです。街で見かける男女の双子は、ほぼ100%が二卵性双生児です。
ただし、医学の歴史上、天文学的な確率で「極めて例外的な症例」が報告されています。受精卵(XY)が分裂する際に、一方の細胞からY染色体が脱落し「XO(ターナー症候群)」として女児となり、もう一方が男児(XY)として発育したケースなどです。これらは極めて稀な染色体異常による現象であり、健常な男女の一卵性双生児が誕生することはありません。
誤解2:「胎盤が2つあったから二卵性」という診断は正しい?
出産時に医師から「胎盤が2つあった」と告げられ、二卵性だと思い込んでいる家庭は珍しくありません。しかし、前述の通り一卵性双生児であっても、受精後ごく初期(3日以内)に分裂した「DD双胎」の場合は、胎盤が完全に2つに分かれて形成されます。
そのため、「胎盤が1つ=確実に一卵性」と断定できますが、「胎盤が2つ=二卵性とは限らない」というのが正確な医学的知見です。同性で胎盤が2つあった双子が本当に一卵性か二卵性かを確認するには、成長後に口腔粘膜などを採取してDNA型鑑定(STR解析)を行う必要があります。