現場での許容基準は、以前にも増して明快だ。臨床現場で最も警戒されるのは「目に見えない微細な亀裂」と「爪の長さ」である。これを踏まえると、明確なOKとNGの境界線が見えてくる。
まず絶対NGとされるのは、アクリルネイルやジェルネイルなどの人工爪だ。装着から時間が経つと自爪との間にわずかな隙間が生じる。そのリフトした部分に、緑膿菌や黄色ブドウ球菌といった病原体が高密度で巣食う。また、ストーンやパーツなどの装飾品、剥げかけたマニキュア(ポリッシュ)も菌の温床となるため一切不可だ。爪の長さも、手のひら側から見て指先より伸ばすことは禁止されている。
一方で、OKとされるのは「短く均一に切り揃えられた清潔な自爪」だ。爪の先端を滑らかにラウンド型へ整え、ひっかかりを無くすことが基本となる。さらに、装飾を伴わない爪磨き(シャイナー)による自然なツヤ出しや、医療用フッ素コーティングなどの自爪保護剤は、爪の亀裂を防ぐ目的において許容する施設が増えている。