4人から数十人規模で編成されるリコーダーアンサンブルにおける低音の役割は、単なるリズムキープにとどまりません。高音を担当するソプラニーノやソプラノの鋭い倍音を包み込み、ハーモニー全体の重心をグッと下げることで、聴き手に心地よい安定感と立体感をもたらします。
通常のサテンカルテット(SATB:ソプラノ・アルト・テナー・バス)にグレートバスが加わった低音五重奏(ATBBGb)や、大編成のリコーダーオーケストラにおいて、C3の基音から放たれるパイプオルガンのような残響は圧巻の一言です。近年ではグレートバスリコーダー用楽譜の流通も劇的に充実しており、バロック時代の通奏低音パートはもちろん、ポップスやジャズ、映画音楽の低音アレンジピースが国内外の専門出版社から多数リリースされています。