長年にわたり沖縄の裏社会を牽引してきた組織は今、大きな転換期を迎えている。かつて複数の派閥に分かれて流血の抗争を繰り広げた歴史を持つだけに、トップ層から最高幹部陣に至るパワーバランスの変化は、組織全体に即座に波及する。
糸数真幹部の動向を追う捜査幹部は、周囲の静けさこそが警戒すべき前兆だと指摘する。表だった動きを控えつつも、内部の体制立て直しや資金流動の精査を進めているとされる。急速に進む高齢化と若手構成員の減少という構造的問題は、組織の運営形態そのものを変容させつつあるのだ。
水面下で交錯する思惑。組織の伝統的な掟と、現代社会の法秩序との間で揺れる幹部層の選択が、今後の組織の命運を分けることになる。