多くの人が「心筋梗塞=強烈な胸の激痛」というイメージを抱いている。しかし、実際の医療現場では胸痛を伴わない急性心筋梗塞が一定の割合で発生している。特に高齢者や糖尿病の持病がある患者では、自律神経の働きが低下しているため、痛みを胸で感じにくい傾向がある。
国立循環器病研究センターの研究や臨床報告でも、胸の痛みではなく「左肩の違和感」「みぞおちのムカムカ感」「顎の奥が浮くような歯痛」が唯一の発症サインだった事例が多数確認されている。典型的な症状が出ないからこそ発見が遅れ、重症化する危険をはらんでいる。