箱館戦争の真実と土方歳三の密約!幕末の異彩・榎本武揚の光と影

箱館戦争の真実と土方歳三の密約!幕末の異彩・榎本武揚の光と影

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五稜郭が降伏した際、彼は自決を覚悟していた。自らの命と引き換えに部下たちの助命を乞おうとした彼を止め、戦後処理に動いたのが勝海舟である。勝は彼がオランダから持ち帰った直筆の『海軍律』や『萬国公法』の貴重な手稿が失われることを何より恐れた。これらの専門書が焼失すれば、日本は世界の海軍強国と対等に渡り合えなくなる。そう直感した勝は、新政府幹部に対して徹底的な助命嘆願を展開した。

同時に、新政府軍の参謀であった黒田清隆もまた、彼の並外れた才能にほれ込み、自らの坊主頭を差し出してまで救命に奔走する。死を待つ身であった一人の敗軍の将は、こうした知性への敬意と人間の絆によって奇跡的に命を留められた。命を奪うことよりも才能を活かすことを選んだ歴史の転換点。ここに、日本の近代化の懐の深さが見て取れる。

高橋 健太
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高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。