安岡との騒動を経て、細木数子はただの「渦中の女」では終わらなかった。彼女の真骨頂は、その卓越したセルフプロデュース能力とタフなビジネスセンスにある。銀座のクラブ経営で培った政財界や裏社会との人脈、そして安岡の側近くにいた時期に吸収した東洋占術の知識を融合させ、彼女は独自の運命鑑定法を作り上げた。
それが六星占術である。生年月日をもとに人間を6つの運命星(土星、金星、火星、天王星、木星、水星)に分類し、「大殺界」という恐怖と希望を交互に提示する手法は、瞬く間に大衆の心を掴んだ。大手出版社である講談社などから出版された著書は毎年爆発的な売上を記録。ミリオンセラーを連発し、彼女は出版業界にとっても無視できない巨大な集客コンテンツとなっていった。