定額制動画配信(SVOD)業界における顧客獲得競争は、かつてないほど激しさを増している。なぜ事業者は巨額のコンテンツ制作費をかけながら、初期費用を取らずにユーザーを迎え入れるのか。答えはシンプルだ。一度プラットフォームの利便性やオリジナル作品の魅力に触れさせれば、そのまま有料会員へ移行する確率が極めて高いからである。
特に膨大なコンテンツを抱えるプラットフォームにとって、最初の体験のハードルを下げることは最優先課題となる。ユーザーが自力で作品を見つけ、視聴習慣を形成するまでの時間を「無料」というインセンティブで買い取っているのだ。