司法の場でも、新たな地殻変動が起きている。刑事裁判において、被告人のSNSの閲覧履歴や検索ワードから「再犯の可能性」や「反社会的思想」をAIがプロファイリングし、それを量刑の判断材料とすることの是非が争点となった。弁護側は、これは実質的な内心の処罰であり、憲法違反だと強く主張する。
何を考え、何を信じるかは個人の自由であり、それが具体的な行動に移されない限り、国家が介入することは許されない。これが近代法の鉄則だったはずだ。しかし、予測プロファイリングの精度が上がるにつれ、「犯罪を犯すかもしれない思想」を事前に検知し、排除しようとする誘惑に社会は抗いきれなくなっている。