英語の「One Chance(一回限りの機会)」を語源に持つこの言葉。現代の日本語においては「ひょっとしたら可能かもしれない」「可能性はゼロではない」といった希望や淡い期待を含んだニュアンスで使われている。しかし、その根底にあるルーツを紐解くと、意外なカルチャーへと突き当たる。
実はこの表現の直接の元ネタは、戦術としての麻雀用語だ。麻雀において、特定の数字の牌が場に3枚見えている状態を指し、「残り1枚だから相手の待ち牌になる確率が低い(安全度が高い、または逆転のチャンスがわずかにある)」という確率の隙間を突く思考法から生まれた。最高位戦日本プロ麻雀協会などに所属するプロ雀士たちの間でも日常的に使われていた戦術用語が、巡りめぐって一般社会へ飛び出していったのだ。