かつてジェフ・ベゾス率いるAmazonが米国で電子書籍市場を席巻した際、新刊を9.99ドルという破格の安値で売り崩し、出版業界と激しい摩擦を引き起こした。この「ベゾス・ショック」を目の当たりにした日本の出版社は、黒船来航に対して強い警戒感を抱き、徹底した価格防衛策を講じた経緯がある。
日本市場において圧倒的なシェアを誇るAmazon Kindleと、それに抗戦する国産陣営の筆頭である楽天Kobo。両プラットフォームは、本体価格そのものを値下げできないという制約の中で、熾烈なユーザー獲得合戦を繰り広げている。
本体の表示価格が「紙と同額」で固定されている以上、プラットフォーム側が競うべき主戦場はサービス面や還元施策へとシフトした。直接的な値引きが禁止されているからこそ、裏口からのポイント還元という形で実質的な価格破壊が起きている。