こうした現象は、もはやネットの悪ノリだけにとどまらない。メジャーな美術館やカルチャー施設もこの波を逃さず捉えている。
全国各地のギャラリーやキュレーターが企画する「怪奇・呪物展示」には、連日長蛇の列ができる。かつては民俗学の物置部屋やマニアの個人蔵に眠っていたオカルト的価値を持つ展示物が、今や洗練された照明と詳細なキャプションとともに、一級の「歴史的資料」あるいは「アール・ブリュット(生のアート)」として再評価されている。若年層の観客が熱心にメモを取り、レンズを向ける姿は、従来のアート鑑賞の風景を完全に塗り替えた。