かさの家を語るうえで絶対に外せないのが、月に2回だけ参道全体で実施される特別な限定餅の存在です。普段の白い梅ヶ枝餅とは一線を画す風味と彩りを求めて、この日を狙って参拝に訪れる熱心なファンも少なくありません。
一つ目は、毎月25日限定で販売される「よもぎ入り梅ヶ枝餅」です。25日は菅原道真公の誕生日(旧暦6月25日)と命日(旧暦2月25日)にちなんだ「天神さまの日」とされており、この日だけは参道の梅ヶ枝餅店が一斉によもぎ餅を焼き上げます。かさの家のよもぎ餅は、香り高い天然よもぎを贅沢に練り込んでおり、一口かじった瞬間に爽やかな草の香りが鼻腔を抜けます。香ばしい焼き目とよもぎのほろ苦さ、上品な粒餡の甘みが合わさり、通常の白餅とはまた違う深い余韻を楽しめます。
二つ目は、毎月17日限定の「古代米(黒米)入り梅ヶ枝餅」です。こちらは2005年に開館した九州国立博物館にちなみ、毎月17日の「きゅうはくの日」に合わせて提供されています。紫がかった美しい色合いの生地にはアントシアニンなどの栄養が豊富に含まれており、古代米特有のプチプチとした食感と芳醇な穀物の香りが特徴です。どちらの限定餅も販売当日は早い時間帯から混雑するため、午前中の訪問が推奨されます。