「写真のほうが実像に近い」とはいえ、スマートフォンで撮影した写真が100%正確に他人からの見え方を再現しているわけではありません。特に自撮り(インカメラ)や至近距離での撮影では、カメラのレンズ特性による激しい光学的な歪みが生じています。
スマートフォンのインカメラや外カメラの標準モード(等倍・広角レンズ)は、画角が広く作られており、被写体に近づくほど中心部が強調されるパースペクティブ歪み(樽型歪み)を発生させます。米国の形成外科学会誌(JAMA Facial Plastic Surgery)に掲載された検証データによると、約30センチの距離からスマートフォンで撮影した自撮り写真は、約1.5メートル離れて撮影した写真に比べて鼻の幅が約30%広く見え、小鼻や額が不自然に肥大化することが科学的に証明されています。
つまり、「自撮り写真を撮ると顔が丸く大きく見える」「輪郭が崩れて写る」と感じる場合、それはあなたの本当の顔立ちではなく、広角レンズ特有のパースによる歪みが原因です。他人の肉眼は、通常1〜2メートルほどの対人距離を保ちながらあなたを見ているため、自撮り写真のように顔の中心が突き出して見えることはありません。