SNSの普及は、当事者にとって諸刃の剣となっている。自らの言葉で病状を伝えられる場ができたことで、同じ病に悩むファンとの間に「一人じゃない」という強い連帯感が生まれた。著名人の一言が、暗闇の中にいる患者たちの救いとなっている事実は揺るぎない。
しかしその一方で、心ないネット上の誹謗中傷や「かまってちゃん」「プロ失格」といった無理解なバッシングが、病状をさらに悪化させるケースも後を絶たない。特にスマホ一つで24時間世界と繋がる現代において、批判の視線から逃げられない状況は、広場恐怖症の患者にとって精神的な「逃げ場のない空間」をデジタル上に再構築してしまう。
発信することの価値と、それに伴うデジタルバッシングのリスク。表現者たちは、病気そのものだけでなく、ネット社会の暴力性とも戦わなければならない二重苦を背負っている。